工務店とは？工務店で家を建てるメリットは？設計事務所との違いを紹介

マイホームを建てよう！と色々調べ始めると、悩み・決断していくことがたくさんあります。

そのたくさんの悩みの一つには、家の設計や施工の依頼先について悩む人もいるのではないでしょうか？

今回は、家を建てる際に依頼する先のひとつである工務店について紹介します。

ハウスメーカーや設計事務所は、なんとなくイメージができるけど、工務店ってどう違うの？と疑問に思っている方は、ぜひ参考にご覧ください。

工務店とは？

工務店は、地域に根付いた建築会社というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか？

例えば、地元で家を建てるなら「この工務店がいい！」と親族から紹介があるといった経験や話を聞いたことがある人もいるでしょう。

このように、地域内で信頼が厚い工務店も存在します。

実際、工務店は、その地域の特性を活かした建築を得意としている企業です。

工務店で設計し家を建てる際は、設計から施工まで一貫して依頼することも可能です。

また、工務店はマイホームの建築を一貫して請け負うだけでなく、ハウスメーカーの下請けや設計事務所からの依頼で施工を請け負う場合もあります。

地域に根付いた工務店のイメージが強いですが、フランチャイズ化している工務店やハウスメーカーのような大型の工務店もあります。

次の章では、工務店の種類について紹介します。

工務店の種類

工務店の種類は、その営業スタイルや規模から以下の3つに分けられます。

地域密着型

よくイメージされる工務店のかたちです。地域に根付いた工務店で、会社の規模は小さいことが多いでしょう。

家族経営や少人数で運営しているケースもあります。

フランチャイズ型

フランチャイズといえば、ファミリーレストランやコンビニなどを思い出す人もいるでしょう。

現在は、住宅フランチャイズと呼ばれるなど、住宅業界でもフランチャイズが浸透しています。

その中で、フランチャイズに加盟している工務店もあります。

フランチャイズに加盟することで、建築資材のコスト面でメリットがあったり、デザインや技術などを共有できたりなどのメリットがあります。

大型工務店

最後に、イメージする町の工務店より規模や対応エリアが広い大型工務店があります。

市町村だけでなく、近隣の県にも拠点がある工務店です。

地域に根付いた工務店でありながら、展示場や規格化された商品などハウスメーカーのような特性があります。

工務店で家を建てるメリット

工務店にも営業や業務スタイルによって、その特性が異なります。

しかし、一般的に言われている工務店で家を建てるメリットは何でしょうか？

ここでは、工務店で家を建てるメリットを3つ紹介します。

自由な設計が可能

ハウスメーカーに比べて自由な設計が可能な点が、メリットのひとつです。

ハウスメーカーでは、すでに用意されているプランの中から、デザインを決めることが一般的です。

工務店では、依頼者の希望によって家づくりが進められます。

しかし、工務店によっては、昔のトレンドのデザインや施工のしやすさを優先した設計になることも考えられます。

工務店へ依頼する際は、あらかじめ施工事例をチェックし、希望するデザインと比較しておくことがおすすめです。

コストをおさえられる

工務店は、テレビCMで全国規模の宣伝をすることは稀でしょう。

また、大手ハウスメーカーのように大規模な展示場を持っている、町の工務店はほとんど見かけません。

このように、宣伝に費用がかかっていないため、コストパフォーマンスよく家づくりを進められる点がメリットです。

フランチャイズ化している工務店では、建築資材が安く手に入ることもあります。

結果として家に関わる費用をおさえることにつながります。

相談がしやすい

地域に根付いている工務店は、その地域の住人から信頼されている場合が多いでしょう。

工務店側も、口コミや信頼を大切にし営業していることがほとんどのため、家づくりの疑問や心配事に対しても親身に相談に乗ってくれるケースがあります。

家づくりは、マイホームが完成して終わりではありません。

劣化によるメンテナンスやライフスタイルに応じたリフォームなど、マイホームのことをよく知っている人に長く相談に乗ってもらえることは安心につながります。

もちろん相性などはありますが、相性を判断した上で相談しやすい信頼できる工務店に出会えると、将来的にも安心して家づくりができるでしょう。

工務店で家を建てるデメリット

工務店は、コスト面や親近感のある営業スタイルがメリットです。一方、工務店には以下のデメリットも考えられます。

技術力に差がある

設計力や技術力は、工務店によって差があることがデメリットです。

工務店ごとにそれぞれ特性が異なります。トレンドのデザインに詳しくなかったり、技術者や担当者のスキルや知識が不足していたりといったケースもあるでしょう。

希望がかなわないケースがある

前述したように、工務店の中には施工しやすい設計を提案する場合があります。

なぜなら、工務店で設計から施工を担当するため、工務店ごとの得意や不得意があるからです。

どのような設計や工法を得意としているか、ホームページなどで実例を確認してみることがおすすめです。

事前のイメージがしにくい

一般的な工務店は、展示場がない場合がほとんどです。

タイミングよく、工務店からモデルハウスや内覧会が行われていた場合は、事前に完成した家をみることができ、完成イメージもしやすくなるでしょう。

しかし、タイミングによってはモデルハウスや内覧会がないこともあり、完成した家のイメージがうまくできないまま、家づくりをするケースがあります。

工務店を選ぶポイント

メリットやデメリットを踏まえて上で、信頼できる工務店を選ぶにはどうしたらいいでしょうか？

ここでは、工務店を選ぶポイントを3つ紹介します。

ホームページ

まず、工務店のホームページがあるかどうかチェックしてみましょう。

ホームページでは、企業理念や強みなど、その工務店に関する情報が記載されています。

また、実績を掲載している場合は、マイホームの完成イメージやデザイン力などの参考に役立ちます。

さらに、アフターフォローやサービス概要など、掲載されている内容から、信頼でき希望のマイホームが建築できるかどうか判断の参考にしてみましょう。

紹介・口コミ

工務店は、その信頼の高さから紹介で家を建てる人がいます。

親族や友人に、同じ工務店で家を建てたことがある人に感想を聞いてみることも工務店選びに役立つでしょう。

さらに、口コミもチェックしておくと安心です。

口コミは、完成した家の感想だけではなく、打ち合わせやアフターフォローなどについても感想を寄せている人もいます。

家づくりは、打ち合わせを重ねて進めていきます。

信頼でき相談できる工務店や担当者がいるかどうかは、長期間に渡り家づくりを進める上で大切なポイントでしょう。

ただし、口コミや紹介などは、その人の個人的な意見であることがほとんどです。

1人の意見で判断せず、複数人から感想を聞くことがおすすめです。

見学会

先述したように、モデルハウスや内覧会など見学できる機会があったら、ぜひ実際に訪れてチェックしてみてください。

マイホームのイメージを広げるだけではなく、工務店の得意とする設計や工法を間近で確認でき担当者と話すチャンスがあります。

工務店で行われる見学会は、定期的に開催していない場合も多いため、見学会のチャンスは逃さないことがおすすめです。

設計事務所との違い

最後に、設計事務所との違いを紹介します。

ハウスメーカーよりも設計に柔軟性がある工務店ですが、設計事務所との違いはなんなのか？気になる方もいるでしょう。

ここでは、設計事務所と工務店の大きな違いを2つ紹介します。

デザイン力やオリジナリティ

設計事務所では、高いデザイン力やオリジナリティが期待できます。

ハウスメーカーでは、すでにプラン化された内容で家づくりが進められるため、周りと同じようなデザインの家が出来上がることがあります。

工務店では、ハウスメーカーより設計の自由度は高いものの、施工も担当していることから、施工しやすい設計・工務店が得意とする設計を提案されるケースもあります。

一方、設計事務所は、設計を担当するポジションです。

施主の希望やライフスタイルをヒアリングし、オリジナルの設計図を1から作っていきます。

デザイン性が高く、家はこだわって建てたいという方は、設計事務所を検討してみることもおすすめです。

工事管理

設計事務所は、設計を担当すると先述しました。

そのため、実際に設計した家を建築するのは、工務店に依頼します。

依頼する際は、複数の工務店から見積もりを取ることが一般的で、予算や技術力から選ばれます。

また、工務店は設計から建築までを一貫しているため、工事のスケジュールや建築の正確さなどは、同じ工務店がチェックします。

一方で、設計事務所は、建築プロセスを監理する「監理者」としての役割があることをご存知ですか？

設計事務所が監理をすることで、第三者目線で建築工事プロセスの透明性が保たれるメリットがあります。

まとめ

今回は、工務店について紹介しました。

工務店は、地域に根付き、住民から信頼性の高い点が魅力です。

一方、フランチャイズ化しコスト面でメリットのある工務店や、ハウスメーカーのような特性を持った大型の工務店もあります。

どの工務店も、対応地域に詳しいことが特徴的です。

さらに、相談しやすい親近感やハウスメーカーに比べると自由度の高い設計ができる点が、工務店のメリットでしょう。

しかし、技術力やデザイン力には工務店によって差があるため、事前に完成した家やホームページで実績のチェックをしておくことが大切です。

設計事務所は、工務店よりデザイン性やオリジナリティのある家を建てたい方に向いています。

また、工事プロセスをあなたに代わって監理する役目を設計事務所が行うことで、工事の正確性やスケジュール管理も安心できるメリットがあります。

家づくりにおいて、依頼する先は大きな決断の一つです。

ぜひ、複数社を比較しあなたにあう担当者や依頼先を見つけてくださいね。